マツシゲートでは、SDGs推進の一環として、藍の栽培に取り組んでいます。
9月5日(月)、徳島県立農林水産総合技術支援センターの吉原先生に技術支援をいただき、沈殿藍を作りました。
9月3日(土)に松茂中学校生と城西高校生のみなさんと刈り取った藍の葉・茎をタンクに入れ、水をひたひたに加えて、2日間発酵させました。葉が浮いてこないように、葉の上にすのこと重石を置きます。雨水や虫が入らないように、ビニールで密閉します。
9月5日(月)2日間炎天下の中、発酵させた藍のタンクから重石、すのこを取り除きます。緑色だった葉の色素が抜けて、褐色になっています。
水は、エメラルドグリーンのような色味で、とろみが出てきています。匂いは、強烈な腐敗臭がしました。
葉・茎が入ったタンクに小型の水中ポンプを入れ、ホースをつなぎ、別のタンクに水を移します。
ゴミや不純物を取り除くために、目の細かなザルなどで漉して、タンクに水を流し入れていきます。
移し替えが完了しました。表面が少し空気に触れて、青色になっていました。
次は、消石灰(水酸化カルシウム)を加えていきます。あらかじめ、消石灰は混ざりやすいように水に溶かしておきます。分量は、1Lの水に対して、5~10gの消石灰を入れます。
今回は、1.2トンの水に対して、7kg入れました。消石灰を1度入れたら、後からつぎ足すことはできないので、慎重に量を決めていきます。消石灰の量が少なすぎたら、失敗になってしまうので、多めにいれることがコツだそうです。
消石灰を入れると、水の色が変わります。褐色の水がにごった緑色に変わります。時間とともに不純物と消石灰が徐々に沈んでいき、表面は青色、底に石灰や不純物がたまり、層に分かれていきます。
ゴミが入らないように、表面にビニール袋をかぶせ、2~3時間ほど静置しておきます。
表面が空気に触れ、どんどん藍色に変化していきます。
その間に、葉・茎が入ったタンクの清掃をしておきます。次の工程で使用するので、念入りに汚れやごみを落としておきます。
約2時間経過後、バルブをひねって、上澄み液のみを取り出していきます。
(あらかじめ傾斜をかけてタンクを置いているので、底には不純物や消石灰が沈んでいます。)
そしてそれをまた水中ポンプでくみ上げ、清掃したタンクに移し替えていきます。タンクの不純物や消石灰が流れ込まないように、水の層の色味などを見て、ポンプのくみ上げを止めます。タンクの底にたまった不純物等は、捨てます。
空気に触れさせ液を撹拌させるため、タンクに空気を送るエアーポンプを入れます。
反応が始まり、より色鮮やかに泡立ちます。
反応が終わり、水面の泡がなくなり、白っぽくなるまで置いておきます。
タンクの水を抜いていきます。あらかじめ傾斜をかけてタンクを置いておき、今度は、上澄み液を捨て、底に沈殿した藍を取り出す作業です。
タンクの底にたまった藍をすくって、漉し器で漉してゴミなどをとります。
さらに、布にバケツにかぶせたもので漉していきます。
漉す作業をたくさん行うことで、雑色が混ざっていないキレイな沈殿藍になるそうです。
漉しきれるまで、ゴミが入らないように蓋をし、一晩置いておきました。
次の日、蓋を開けてみると、藍色の膜ができていました!
表面は少し乾燥していて、スプーンやヘラですくうとペースト状の沈殿藍が採れたので、瓶に詰めていきます。